2010年3月17日水曜日

パラダイムの転換

さんま  昔ね、うちの師匠(笑福亭松之助) から言われて、これは助かったなということがありまして。我々の弟子稼業というのは、掃除をさせられるじゃないですか。で、掃除をしていると師匠が、「そ れ、楽しいか」って言うんです。「いいえ」って答えると「そやろ」って。「そういうのが楽しいわけがない」と、おっしゃるんですね。

糸井  うん、うん。

さんま  そのときに、師匠に、「掃除はどうしたら楽しいか考えろ」って言われたんですけど、そこでしたねぇ。あの、掃除なんて、楽しくなるわけがないんですよ。 ところが、「楽しくなることを考えてることは楽しい」。っていうところにね、18歳のときに気づかせていただいたのが非常に助かりましたね。(中略)ふつ うの人は、「掃除は楽しくない」というところでやめてしまう人が多いんじゃないかと思うんですけど、楽しくないものをどうすれば楽しいか、ということを考 えていくと楽しいんです。

糸井  それを考えてるときは、もう、楽しいんですよね。(中略)それは、ハズレくじを引くどころか、ハズレくじを引いて、それをどう笑うかを考えてるわけですよね。

さんま  そうそうそう。そこにたどり着くことが、さっきの夢と現実の話じゃないけど、「入れ換える」ことなんですよ。